【仮面武闘会2:闇に躍る牙】紙谷龍生著

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【あらすじ】

二子玉川高校2年B組「真船拓郎」は、<仮面武闘会・日本支部>に属する<仮面武闘者=アトラクター>である。

日本支部の隠れ蓑たる富士アトラクションクラブで『仮面ヒーローフェスティバル』のバイトからの帰りみち、拓郎は敵対する秘密結社<蝉の王>の襲撃を受ける。

翌日、拓郎のクラスにやってきた少女の名は「奥津城魅那」。

高貴であり、それでいて儚げな美貌を備える魅那に惹かれてゆく拓郎であったが、<蝉の王>の卑劣な陰謀に巻き込まれつつあることに気付づくよしもなかった・・・。


【登場人物】

主人公:真船拓郎

二子玉川高校に通う高校生。
<蝉の王>の襲撃を受け、祖父の遺産を受け継ぎ、<仮面武闘者=アトラクター>となる。

人狼ブルコラカス

<蝉の王>が開発した怪人。
<仮面>の戦闘力と<人狼>の再生能力とを兼ね備える強敵。

飛鳥麻衣(あすかまい)

拓郎の幼なじみ。
「拓郎の保護者」を自任していたが近頃の拓郎の変化に戸惑っている。

汀文姫(みぎわあやき)

拓郎たちのクラスメイト。
メガネに三つ編みという風貌だが、イザという時の身のこなしは常人のモノではない。

【月臣の感想】

紙谷龍生氏の2001年の作品。

<仮面武闘者=アトラクター>となって間もない拓郎をはじめ、不思議な巡りあわせで離合する人物たちが、『仮面武闘会と蝉の王の戦い』という大きな流れの中で、真の「人間性」というものへと近づいてゆく「仮面武闘会」シリーズ第2巻。

変身ヒーローアクションとそのディティール、登場人物の友情や恋愛など、氏の作品群の中でもバランスの取れた逸品である。

紙谷龍生

ファンタジー小説家。
ミステリー小説家。

代表作は「ヤロフのアトラク屋(1992)」「響鳴(2001)漫画:福原鉄平」「ジオメトリック・シェイパー 百鬼夜行にカミは笑う(2003)」など。

「半七捕物帳」「仮面ライダー」「女子プロレス」等を愛する巨体の好漢。

デビュー作たる「ヤロフのアトラク屋」の挿絵は、大学時代の先輩:藤田和日郎氏が担当している。

Webページ

http://www2s.biglobe.ne.jp/~kamiya/index.htm