++ライフハック[Lifehack]on Wikipedia

イメージ 1

Lifehack(ライフハック)】
[抜粋]---フリー百科事典『ウィキペディアWikipedia)』

LifeHackライフハック)は、情報処理業界を中心とした「仕事術」のことで、いかに作業を簡便かつ効率よく行うかを主眼とした技術(テクニック)群である。

概要
この言葉は、2004年ごろから使われだしたもので、米国のテクニカルライターであるダニー・オブライエンの考案による。

これはいい意味でのハッカーギーク(技術に対してマニアまたはおたくないしフェチな傾向にある者)でもトップクラスのもの(いわゆるウィザードやグルと尊称を贈られる者たち)の過剰ともいえる生産性の高さの秘訣として、様々な手法が紹介され、日本では2005年春頃から技術者筋や技術愛好者筋を中心に関心を集めるようになった。

方法論としては自身の生活や仕事のスタイルにおいて「気の利いた手段で、もっと快適に、もっと楽して、もっと効率良く」という方法を追求して行くことに他ならないが、これをコンピュータやシステムを解析し追求するように体系化していったものがいわゆるLifeHackである。この中にはコンピュータを使いやすいように工夫するというものから、ガジェット(気の効いた小物・小道具)を使いこなす、更には人間の生理機能上で効率良く作業するための方法論(→人間工学)など多岐に渡る。


例えば、
「繰り返し作業になりやすいExcelでの打ち込み作業をVBAやマクロを使用することで作業を最小化」
UNIX系OSの環境構築や設定をシェルやスクリプトなどでオートメーション」
など実作業における作業時間短縮の工夫から、
「昼休み中などに、如何に上手に机に突っ伏して寝るか」
といった、作業者の生理的観点における工夫もLifeHackの範疇である。

※15~20分程度の昼寝が午後の仕事の効率を上げることが示されている。
このシエスタ的習慣は、2000年代に入って集中力や認識力・気力の回復に効果があるという報道も増え、首都圏のオフィス街を中心に「昼寝スポット」を提供するサービス業態も増加傾向が見られる。

ただし長過ぎる昼寝は不眠症の原因になるなど問題もあるほか、日中極度の眠気を催す場合は、睡眠時無呼吸症候群の疑いがある。
近年の日本では簡便なコンビニなどで申し込める在宅健康診断のサービスもあるが、余りに睡眠の満足感が得られない場合は、専門医への相談が勧められる。


GTD
LifeHackには付随する形でGTD(Getting Things Done)と呼ばれる概念が存在する。GTDは「ナレッジワーカー(知識労働者ないし頭脳労働)の仕事術」と呼ばれ、「次に何をやるか」という予定やスケジュールの管理、作業する上での意欲を損なわないための体制作りなどが含まれる。

何よりGTDで求められるのは、「仕事」(ビジネスと置き換えても良い)を遂行する上で行わなければならない作業を明確化し、それを逐次処理で貫徹することにある。例えば途中経過で失敗した場合、その後のスケジュールが総崩れを起こすのは良くない傾向である。これを予防する上で、先回りしてリカバリーポイント(失地回復の場)を要所要所に設け、スケジュール管理するなどが挙げられる。

手順は具体的に、以下の5ステップに分類され、これを1週間など一区切りごとに繰り返す。

【1】収集
頭の中にある「気になっていること(問題)」を紙などに書き出す。
作業中のメモ書きなども参照して、問題点を出して行く。

【2】処理
書き出した内容を、手順に添って、リスト化する。

【3】整理
リストを自身がスケジュール管理に使っているツール(PDAやシステム手帳など)に入れ込む。

【4】レビュー
自分の状況や状態でそれらが可能かどうか見直し、検討する。

【5】実行
リストアップした「出来ること」を順次片付ける

こういった作業を行うための手順の見直しをステップを追って行うことで、「あれもしなくちゃいけないし、これもやらなきゃいけないし…」といった混乱した状況から脱して、着実に作業を進めて行くのがGTDである。こういった手法は、一見仕事が連続した作業の繰り返しで中々「ここからここまでが1単位」という見通しの立て難い状況で役立つとされている。

1の「収集」では、まず頭の中にあったり、その瞬間瞬間に気になって走り書きしたものなどをに書き出す。多少時間を掛けても、まずは一通り書き出す。

2の「処理」に関しては、1で挙げた「気になっていること」を一つ一つ、ふるいに掛けるような形で処理方法を決定する。篩い分けの段階としては「それは処理すべき問題か?」を判断、処理すべきなら次のふるいへ・処理の必要ではない事項であれば忘れてしまうか、または「いつかその内」ないし「とりあえず保存」しておく。次にその問題を片付けなければならないが、その手順が複雑な場合には、一つの大項目としてリストの見出しとし、その各々の手順を再び「処理」の項目として扱う。次に「数分で片がつく」ような問題は処理作業を中断してさっさと済ます。また「自分が片付けるべき問題か?」というふるいでは、他人に回すべきかどうかを検討する。後回しに出来るなら長期スケジュールに移し、次回の「収集」をする際の課題にする。次回の「収集」前に片付けるべき仕事・作業は、「整理」に回すリストに移す。

3の「整理」では、2の「処理」で出た項目を、自分の普段使っているツールに移す。スケジュール管理を日めくりカレンダーに書き込んでいるならそれに、携帯情報端末PDA)や携帯電話のスケジューラー機能ならそれらに、愛用の手帳やシステム手帳のページなどなど、普段使い慣れているツールなら何でも構わない。逆に使い慣れていないツールを無理に使うと失敗の元(入力漏れや普段見ないなど)である。

4の「レビュー」では、実際にそれらの予定で問題が無いかをチェックする。特に何度も繰り返して行っている場合は、前回・前々回の整理で問題を起こしたような予定の立て方などを、どうすればそういった問題が出ないか見直したりもする。また以前の「処理」で先送りした項目があったら、それを予定に組み込むなどもする。

5の「実行」では、逐次実行して行くだけである。
すでに「やるべきこと」がリスト化されているため、何が終わっていて何が終わっていないかが一目瞭然である。