【サレド】多発性骨髄腫治療薬

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[医療・衛生]
【サレド】多発性骨髄腫治療薬[Yahoo!ヘルスケアより。]
http://health.yahoo.co.jp/hospital/medicine/detail/2/4291019M1023/

生産者:藤本製薬株式会社(ピップフジモトとは別。)

分類 :処方薬(=医療用医薬品⇔一般用医薬品=大衆薬)

一般名:サリドマイドカプセル

 多発性骨髄腫のなかでも,とくに難治性や再発性の多発性骨髄腫に用います。多発性骨髄腫は,血液のなかの形質細胞(プラズマ細胞)系の白血球が腫瘍化した血液がんの一種です。大部分は骨髄中で増殖しますが,一部は骨髄の外から発生することもあり,骨に病巣を作り,X線検査では円形に抜けたような影(抜きうち像)を認めます。肋骨,脊椎,腰などのさまざまな骨に強い痛みを生じ,骨折もしやすくなります。腫瘍化したプラズマ細胞からは,特有の免疫グロブリン(単一クローン性グロブリン)を生じ,免疫異常を来します。

 サリドマイドは,かつて催奇性(胎児に奇形を催す性質)の副作用から一時使用されなくなっていましたが,近年になって重度の多発性骨髄腫に対し有効性が認められ,抗がん剤として使用されることになりました。骨髄腫細胞組織の増殖血管新生を抑え,腫瘍細胞の寿命を短くして,制がん効果をあらわします。

 催奇性がある薬ですので,妊娠中やその可能性のある婦人には絶対に用いません。授乳中の婦人は,投与中と投与後8週間は授乳を中止します。そのほか,ねむ気や便秘,口内乾燥感,しびれ,発疹などが起こることがあります。まれに傾眠,嗜眠,けいれんなどを起こすことがあります。


出典:「ピルブック 薬の事典 2010年版」