【バックグラウンド - 手塚治虫】[日々思う短文]

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手塚治虫は、『ロストワールド(来るべき世界)』の単行本出版に際して、400ページの単行本を完成させるために1000ページの原稿を書き、あとの600ページはボツにした。」

※一説には、700ページの大長編を、出版社の要望で300ページに縮めた、という話も。

●漫画家・小説家・脚本家など、「物語を作る人間」の脳内には、他人から習ったこと、自分で調べたこと、物語を作るために新しく考えたことなど、膨大な量の情報が充満している。

だが、商業用の限られたスペースにそれらの情報をまとめるには、どうしても「圧縮」という作業が付きまとう。

藤子不二雄A(我孫子先生)の自伝的漫画『まんが道』に、『ロストワールド』出版当時、未だ高校生だった藤子不二雄我孫子・藤本)は、自分たちで苦心して書き上げた漫画原稿12ページを持って宝塚の手塚宅を訪問したが、多忙な手塚に代わってある出版社の編集者から、手塚の仕事に対する取り組み方を端的に示され、衝撃を受けた、というエピソードが描かれている。