【医師不足】Yahoo!知恵袋

[転載]
 
【Q】医師不足問題
 
 最近、巷で小児科医不足・産婦人科不足・消化器内科医不足と耳にしますが・・・医師の数って減ってるように思えません。なのに、そういった問題なのか、大きな病院や公立の病院まで閉鎖される状況になるのはどういった理由ですか?
 
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●国際的に見れば、日本における国民一人当たりの医師数は高水準です。
にも関わらずなぜ医師不足が問題になっているかと言えば、それは日本における「ベッド数」が極端に不足しているからです。
 
 なぜベッド数が少ないかと言えば、開業医が多いからです。
 
 なぜ開業医が多いかと言えば、これは問題が複雑で一概には言えないのですが、一言で言えば「楽だから」です。
 
 開業医は原則として救急措置は行いません。困難な症状は大病院を紹介しておしまいです。
 
 逆に言えば、大病院の勤務医は過重な労働時間に耐え続けているという現状がある訳なんですよ。
 
 そのような過酷な勤務が続けば、当然ながら医療ミスもおきやすい。そして医療ミスに対する賠償、訴訟は年々厳しくなっていきます。
 
 そのようなリスクから逃れようと、高度医療、緊急医療を避け、皮膚科や耳鼻科、眼科などのリスクの低い科を志望する若い医師が増えています。
 
 産婦人科も同じ事です。いつ始まるか判らない出産に備えて24時間365日待機していなければならない医療現場を嫌う医師が増えた結果、出産を扱わない婦人科が増えてきています。
 
 小児科医が減少しているのも、小児科は人手がかかるにも拘らず「割が少ない」ので不採算になる病院が多く、閉鎖、縮小が相次いでいます。
 
●今までは医師の配置は医師自らの「善意」に大きく依存していました。
しかし昨今では「個人的な幸福も追求したい」という、いわゆる「いまどき気質」の医師も増えています。
 
 こうした時代に相応しい医療界の在り方を真剣に考えないといけない事態に、今の日本社会は直面しているという訳なんですね。
 
 具体的には個人病院の開設を規制する、中枢病院の医師数が足りていない地域の個人病院に、中枢病院への支援を義務付ける、医師の配属を公的機関が統制するなど。
 
 厚生労働省も重い腰を上げたようで、救急部門の無い病院、入院施設の無い病院への補助を削減する政策を打ち出しました。
 
 さらに思いきった、ドラスティックな改革が求められると思います。