【イスラム科学( イスラムかがく) とは、8世紀から15世紀のイスラム世界において発達し、アラビア語によって叙述されていた科学の総称をさす。】(Fe ペディアより)

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【 #イスラム科学 (イスラムかがく)とは、8世紀から15世紀のイスラム世界において発達し、アラビア語によって叙述されていた科学の総称をさす。】

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[目次]
1. 概説
├ 1.1 呼称に関して
└ 1.2 歴史
2. アラビア数学
3. 医学
4. 光学
5. 化学
6. 科学的方法
7. 近代西洋科学の基礎
8. 関連項目

出典: Wikipedia 2014年12月11日 23:54 GMT

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1. 概説
1.1 呼称に関して

イスラム科学」と呼ばれるが、ムスリム(イスラム教徒)だけが築き上げたのではなく、ユダヤ教徒キリスト教徒など、様々な宗教に属する人々によって発達させられてきた。

また「アラビア科学」とも呼ばれることがあるが、アラビア半島を中心とする地名としてのアラビアでのみで発達したわけではなく、東は中央アジアから西はイベリア半島までいたる地域的な広がりをもっていた。

また、「アラブ科学」とも呼ばれることがあるが、ペルシア人トルコ人など様々な出自の学者たちが活躍した。

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1. 概説
1.2 歴史

イスラム帝国が形成されアラビア語が学問の言語として広い地域で使われるようになる以前の、エジプト、メソポタミアといった古代オリエントの文化や古典古代のギリシャ、ペルシア、インド、中国などで発展していた科学をもとに発展した。

法学・神学・語学・文学などのアラブ人伝来の「 #固有の学問 」があったが、これに対し、上記のようにして #イスラム世界にもたらされた学問 には哲学、論理学、幾何学天文学、医学、錬金術などがあり、博物学、地誌学などとともに「 #外来の学問 」と呼ばれた。

ただし、外来の学問であっても正確な知識を求めることは #ハディース に照らしても神の意思を知るためのイスラムに相応しい行為とされ、「固有の学問」を修める学者が「外来の学問」を兼修することはまったく珍しいことではなかった。

ムスリムの治める地域において、ムスリムを中心とする人々が科学の研究へと進み始めたのは、8世紀に成立した #アッバース朝 のもとであった。

アッバース朝では #カリフ や宮廷の #ワズィール たちの保護と #学術振興の意思 に基づいて主に #ギリシャ語の翻訳 が始まり、特に第7代カリフ #マアムーン が創設した研究施設バイト・アル=ヒクマ(智恵の館)には多くの科学者が集まり、ギリシャ科学のアラビア語への翻訳が進められた。

マアムーンに仕えた科学者のひとり、 #フワーリズミー は、インドの天文学や数学を取り入れて、代数学や数理天文学に関する著作を残した。

9世紀にはこの成果がアッバース朝の隅々にまで行き渡った #アラビア語による学問のネットワーク に乗せられて知識人たちに広く受け入れられ、イスラム哲学の祖として知られるキンディーのように、同時に数学、天文学、医学、論理学、哲学など様々な学問に通じた学者が多くあらわれた。

10世紀から11世紀には、アッバース朝の政治的な衰退とは裏腹に、アラビア科学は空前の発展を遂げ、 #プトレマイオス天文学を改良した #バッターニー 、数学・天文学に通じ光学に関する重要な著書を残した #イブン・アル・ハイサム 、哲学と医学の分野でヨーロッパに大きな影響を与えた #イブン・スィーナー らが活躍したが、 #中世以降のヨーロッパ において科学が劇的に発展し、14世紀から15世紀にかけて、アラビア科学に代わって次第にヨーロッパの科学が発展していった。