【元首】の意味:国家の存亡を背負い、民衆の快適な生産活動をコントロールする。

[メモ]
【元首】の意味
:国家の存亡を背負い、民衆の快適な生産活動をコントロールする。
 
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【元首】(げんしゅ) [ 日本大百科全書小学館) ]
 
head of the state [英語]
Staatsoberhaupt [ドイツ語]
 
 
 一般には国の首長を意味する。
 
 この元首という概念は、国家を生物に例えた場合(国家有機体説)、その頭の部分にあたることから由来した。
 
 したがって元首とは、対外的にその国を代表する地位と権限をもつ者のことであるが、国内的には統治権や行政権をもつ者を元首とよぶ。
 
 普通は君主国における君主、アメリカ合衆国のような共和国における大統領が元首にあたるが、旧ソビエト連邦の最高会議幹部会(その議長が元首として扱われることもあった)などのように合議体が元首である場合もある。
 
 では、日本国憲法のもとでの元首とはだれか。
 
 明治憲法では第4条において「天皇ハ国ノ元首ニシテ統治権ヲ総攬(そうらん)スル」と明記されていたが、憲法では元首を定める規定がないためさまざまな見解が主張されている。
 
 学説の大多数は、条約の締結権や外交使節の任免権のほか一般に外交関係を処理する権限をもつ内閣を元首とみるか、あるいは行政権の首長として内閣を代表する内閣総理大臣を元首とみなしている。
 
 しかし最近では、対外的に国家を儀礼的に代表する権限をもつだけで十分とし、国家の名目的・儀礼的な象徴の地位にある者を元首的性格をもつ者とみる考え方も出てきた。この場合には天皇が元首であるということになろう。
[ 執筆者:田中 浩 ]
 
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【ruler】 [名]
 
1 支配者,統治者;主権者.
 
2 定規,物指し(rule);罫引き(器).
 
3 コンピュータ(画面上の)ルーラー.
 
[ eプログレッシブ英和中辞典 提供: JapanKnowledge ]
 
 
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●今月臣は、 緒方貞子」「難民支援」「戦争」 というツナガリから、「日本の戦国時代における難民」についての本を読んでいます。
 
 歴史について勉強したり、テレビ番組や漫画・小説・ゲームを楽しんだりするとき、多くの場合は「武田信玄」「上杉謙信」「伊達政宗」などの、『戦国大名の生涯』にスポットを当てることで、ストーリー全体の「中心軸」を明快に表現することが多い。
 
 しかし、白土三平の「カムイ伝」のように、「下忍」や「農民」を主役として、リアルな時代背景の中で、小さな一個人が苦悩し、葛藤し、あるいは立身し、あるいは時代の波に圧し流されてゆく、というものもあります。
 
●大切だと思うのは、時代が変わり、テクノロジーが進歩しても、「支配」と「被支配」の仕組みは、僕たち人間を生かしもし、殺しもする、といこと。
 
たとえ有能な大名といえども、一個人の力だけでは統治をすることはできない。
 
領土からの生産がなければ軍備を整えることも、大規模な治水工事をすることもできない。
 
●より効率よく税収を得るためには、 「領民が快適に生産活動に励める環境」を整備することも大切であり、ただ単に収穫量・税収などの数値などを見ているだけでは、「領民の真情」を感じることはできない。
 
領主の国際戦略において、いくら精密な計算が立てられたとしても、民衆の心とは絶え間なく、同時多発的に(無秩序に)変転するもの。
 
●この、基本的には無秩序極まりない民心の、大きな流れを感じ取り、 「それに答えると同時に、領土全体を保全・発展させる力を上手に産み出す」という工夫が、「領主(≒大名・元首・ruler・王)」には、自然、求められ、「ある程度でもそれを実現できる能力を持つ者」がリーダーとして認められてゆくものなのだ。
 
「人間の存在意義・行動原理を肯定的に認めたい」と考えるのなら、「リーダーの存在意義・行動原理」も、「民衆の個々の希望」も、同時に認め、バランスを取ることが大切なのだと思う。