【阿片戦争(上)】陳舜臣(Re-store)

イメージ 1

●「阿片戦争」は、習慣性・毒性の強い阿片を、
イギリス商人が盛んに清国へ「密輸」したために、
民共に阿片の毒に犯されただけでなく、
阿片の代金として支払われる銀が清国から
流出、銀価が暴騰、 清国民を二重に苦しめた
ところに根本的な原因がある。
 
●「厳禁」「弛禁」論争の過程にも、清国全土の
様々な立場や情裡に基づく紆余曲折があったが、
林則徐は実地の検分によりその「二重の害毒」を
痛感していた。
 
一方、自らが苦しい禁煙に成功していた道光帝は
謹厳な林則徐を信任し、 堂々たる「厳禁論」は、
民衆の実状をかえりみぬ「弛禁論」を断固として下し
林則徐は欽差大臣としていよいよ阿片商人に挑む。
 
●本書には、林則徐ら史実の人物も登場するが、
「連維材」と息子たちなどの架空の人物を自在に
描くことで、史上の人物を鮮やかに浮き彫りに
している。
 
●表現は快活で、時に繊細。
陳氏の最も充実した文章の一つと言えるだろう。


◇ ◆ ◇

「魔法のiらんど」で復活させた書評「阿片戦争(上)」。
↓↓↓
http://ip.tosp.co.jp/i.asp?I=kobetsu_s

※「魔法戦艦リュケイオンi」は製作中です。
おおよその枠組みは出来ましたが、内容は少しずつ追加してゆきます。