【ゲーム理論の思考法】序章

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▲サッカー選手が試合をする時、『観客の立場(客席)』から見れば「有効なパスのコース」が明確であるにもかかわらず、『プレイヤーの視点』では、それを発見しづらいのと同様、「上から全体を見下ろす視点(俯瞰的視点)」が必要である。

 そこには、プレイヤーA(自分)だけでなく、プレイヤーB(相手)の存在が必ずあり、お互いに時々刻々「自分なりに最適と思われる判断」を積み重ねているはずである。

【はじめに】(p.1~p.8)

そもそも「ゲーム理論」とは??

(1)「2人以上のプレイヤーの意思決定・行動を分析する理論」である。

(2)「プレイヤー」とは、人間だけではなく、企業・国際社会・家庭・動物界など、「意思決定を行う全ての”主体”」のことであり、幅広い応用が可能である。

(3)世界中のビジネスマンが、「ビジネスに”勝利”するための戦略論として」学ぶ一方、「CO2排出量取引」や「景気・雇用の問題」、「職場の生産性改善」や「家族の問題」など、『【敵対】ではなく【協調】することでしか解決できない問題』にも応用することができる。
[引用(p.2)]

『そもそも、ゲーム理論では世の中で起きている全ての問題を「ゲーム」ととらえます。(中略)ゲームといっても、「遊び感覚でとらえる」という意味ではありません。起こっている問題がどのような【構造】になっていて、どんな【ルール】に支配されているのかを考える際、その全体像を「ゲーム」と呼んでいるだけです。』

★最も重要なキーワードは【構造】【予測】【解決】の三つである。

【序章】(p.17~p.44)

ゲーム理論とは、'''『複数の主体間に起こっている利害関係をゲームという形で記述する方法』'''である。

ゲーム理論は、「利益を追求する各々のプレイヤーがビジネスで勝利するため、相手を出し抜こうとする技術」である一方、ただ単純に勝利を渇望するだけの『合理的な愚か者』となってしまうのではなく、時には敵対するプレイヤーと【協調】することで、'''「より高次の解決」'''を産み出すことのできる技術でもある。
[引用](p.38)

そもそもゲーム理論では、あらゆる物事を、
「ゲームに参加している【プレイヤー】」と
「ゲームを支配している【ルール】」
によって【構成】されている
と考えます。
これら、【プレイヤー】と【ルール】によって構成された【構造】を「俯瞰的に把握」することで、未来(相手の出方など)を【予測】し、【解決】することが、ゲーム理論の大きな目的である。

例えばサッカー選手が試合をする時、『観客の立場(客席)』から見れば「有効なパスのコース」が明確であるにもかかわらず、『プレイヤーの視点』では、それを発見しづらいのと同様、「上から全体を見下ろす視点(俯瞰的視点)」が必要である。

そこには、プレイヤーA(自分)だけでなく、プレイヤーB(相手)の存在が必ずあり、お互いに時々刻々「自分なりに最適と思われる判断」を積み重ねているはずである。