「中国共産党 新たな改革路線とは」

ピックアップ@アジア 
中国共産党 新たな改革路線とは」
 
2011年10月26日 (水)
加藤 青延  解説委員
 
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【下水油事件】
記事中で「”モラル低下”に対する中国共産党内部からの警鐘の例」として引かれた事件。
 
大紀元日本9月16日】
 
下水道の廃油や残飯などを原料とした地溝油(下水油)を製造・販売する事件がこのほど山東省などで摘発、関連業者32人が逮捕され、地溝油100トンが押収された。これほど大規模な摘発は今回が初めてである。中国広播ネットが伝えた。
 
(中略)
 
 地溝油は通常の食用油と一見区別が付かないが、長期摂取により健康に悪影響がある。また、地溝油に含まれるアフラトキシンは最も発がん性の強いカビ毒で、ヒ素の100倍の毒性をもつという研究報告もある。

 地溝油がレストランなどで使われていることはかつてから言われているが、最近では家庭の食用油にまで浸透したとの噂があった。今回の摘発は噂が証明された形となった。

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(↓↓↓「NHK解説委員室」による記事冒頭)

 
 中国共産党は、先週北京で閉幕した中央委員会総会で
 
文化体制改革を深める」
 
という新たな改革路線を打ち出しました。

 
 過去30年来、経済体制改革を推進してきた中国は、目覚しい発展を遂げ、今では、世界第二の経済大国の座を手にしました。
 一方で、民主化言論の自由などの政治体制改革は大きな前進が見られず、人々の間には、さまざまな不満がくすぶっています。
 そうした中で、新たな体制改革として急浮上した文化体制改革。なぜ、いま「文化体制を改革する」必要があるのでしょうか。最終日に発表された総括文書を受けて、改革が目指すねらいと中国の行方を読み解きます。
 
(「NHK解説委員室」本文へ⇒⇒⇒http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/450/99383.html
 
 
[関連映像 from You Tube]【少女ひき逃げ事件の真相】
 
中国共産党による、「極端な宗教政策」が、
人々の「道徳心」や「やさしさ」を破壊してしまったのではないか、と論説している。
 
[月臣コメント]
欧州においても日本においても「宗教」は、その財政的な維持や、権力闘争における優位増進のため、「世俗化」・あるいは「世俗との癒着」などといった現象を起こし、『”聖職者”同士が”寺領”や”支配権”をめぐって殺し合いをする』といった、もはや「宗教とは180°逆の暴走」を演じるという、極めて愚劣な歴史を経験している。
 
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[参照]
(弊ブログより)

こうした「宗教特有の弊害」をなくすために共産主義は「大土地所有(私有地)」や「宗教」を否定したようだが、この『完全否定』が、別の問題を起こしてしまったのではないかと、上掲の映像は伝えている。
 
そもそも宗教には「迷える魂の救済」という大切な役割があり、「むやみに人を殺すことは悪である」と断じ、「弱い人・困っている人を助けることは善である」と、正々堂々と断じることのできる『強い思想』を持っているものだと思う。
 
グーテンベルクの時代のように、「司教同士が領土争いをし、略奪暴行を働く」という社会も極端に宗教権力の強すぎる時代だが、また一方で、共産圏のように、「宗教を丸ごと否定してしまう」、というやり方にも問題がある、ということだろう。
 
粉ミルクの製造コストを抑えるため、「メラミン」でたんぱく質を水増しして
作られたミルクを飲んだ乳児数十万人が健康被害を受けた。
 
 
陸中国の威信を賭け、鳴り物入りでデビューした中国版新幹線は、しかし、「各国技術の張り合わせによる突貫工事」であり、自動列車停止装置などの制御技術も不完全なものだったという。上掲の映像では、車両だけでなく、犠牲者の遺体までも充分な調査もしないままに埋められてしまっているという。
 
◇ ◆ ◇
 
更に「NHK解説委員室」は言う。
 
『ただ、注目すべきは、この映像(少女ひき逃げ事件)が、誰かがインターネットに貼り付けて流出したものではなく、地元のテレビ局によって放送されたものだということです。
 
 つまり、これも、当局のお墨付き の報道。
 
 ひき逃げ事件そのものは、もちろん偶然でしょうか、地元のテレビ局が、今回の中央委員会総会にあわせるかのような時期に放送された。
 
 そこには、社会のモラル欠如に警鐘をならしておきたいという当局の意図すら感じられるのです。』
 
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インターネットの普及により、日中双方の知識人・学生によるありがちな角逐も起こってはいるが、一方で、「萌え´艸`アニメ文化の共有」など、経済や文化で強いつながりを見せる社会となってきた。
 
考えてみれば、大陸中国がいくら大陸内だけで「厳しい検閲」をしたとしても、僕たちの日本をはじめとする諸外国への留学生や出稼ぎ労働者、在日中国人などの手を通して、『真実の情報』『真実の思想』というものは広く人々の間に拡散してゆく。
 
革命期の中国で、孫文がハワイや日本に革命組織を結成した時代のように、「(中国の)外の世界」では、すでに『質実な動き』がしっかりと流れているのである。
 
ちゅうごく‐かくめいどうめいかい【中国革命同盟会
中国、清末の政治団体。1905年、孫文らを中心に興中会・華興会などの団体を大同団結して東京で結成。三民主義を綱領とし、機関紙「民報」を発刊。清朝打倒、民主主義革命の達成を目標とした。12年、中国国民党に改組。中国同盟会。
 
日本海を囲む中・韓・日の姿は『地中海的』である、と、月臣は思う。
 
少々例え方は変かもしれないが、中国を欧州とすれば、朝鮮半島バルカン半島にたとえることができるし、日本はアフリカに例えることができる。(やっぱ例えがムチャだな^^;)
 
なんにせよ、欧州がイスラムと戦争しながらも、科学技術や思想において、相当に深い交流を重ねてきたように、日中韓も、まさに「切磋琢磨」、時には小さな事柄を以って相手を不当に憎んだり、相手の持っているものがうらやましくて、悔しい思いをしながらも、自己の成長のため、相手の「長所」と認めるものは躊躇なく、論理的な冷静さで取り入れ、自分の肉体の一部としてゆく。
 
「今すぐに革命を起こせ」とか、「今すぐに戦争をしろ」という話ではない。
 
「希望」があるのなら、「よりよく生きたいと願う」のなら、「つまらぬ感情やこだわり」は横に置き、『実現可能性の高い戦略』を実行するべきである、国家レベルでも、企業レベルでも、無論、個人レベルでも。
 
「できる限り多くの人が幸せになれる道」は、必ず存在するはずである。