「遺された戦時機密資料が語るもの」 あすから映画上映会と資料展示

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 多くの国民を戦場に送り出した「赤紙」(臨時召集令状など)はいかにして届けられたのか。市町村役場で徴兵業務を担当した元兵事係が、ひそかに残した兵事資料をもとに作られたドキュメンタリー映画の上映や資料の展示を中心にした催し「遺(のこ)された戦時機密資料が語るもの」が13日から、東京都内で開かれる。
 
 映画は、「大本営最後の指令 遺された戦時機密資料が語るもの」(長尾栄治監督、平成23年)。21年に長野県大町市の元兵事係方の蔵から、徴兵業務を行うために作成された膨大な公文書(兵事資料)が見つかり、関係者の証言などを交えて制作された。
 
 兵事資料は、終戦の日大本営名で焼却命令が出されたためにほとんど残っていない。見つかった資料には、役場から軍へ送られた徴兵該当者の詳細なデータや「赤紙」を受け取ったことを示す受領証などが含まれており、映画では、赤紙交付のシステムや兵事係の苦悩などが資料と取材で浮き彫りにされている。
 
 イベントでは、戦争を題材にした他の映画の上映や元兵士などを講師に招いた講演会・シンポジウムも日替わりで行う。
 
 13~15日、東京都中野区中野の「なかのZERO」 ▽17、18日、東京都調布市小島町の「調布市文化会館」で。入場料はいずれも資料代として1千円。
 
 資料展示は中野会場のみで、入場無料。
 
 問い合わせはユニモト映像制作部(電)03・3314・7021。
 
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