(2/5)『印刷技術の発明者をめぐって』【補足】活字印刷「世界初」諸説【2】(全5回)
【2】
印刷技術の発明者をめぐって
『グーテンベルクが印刷事業では成功しなかったことから、その名前は忘れられ、ヨハン・フストとペーター・シェッファーが印刷術の創始者と考えられたこともあったが、ペーター・シェッファーの息子ヨハンは自ら印刷したリヴィウスの『ローマ史』の献呈の辞に印刷術の発明者はシェッファーではなくグーテンベルクであることを明記している。』
他に、各国歴史家の我田引水の論によって、技術史の事実が捻じ曲げられてしまう例もあり、「活字印刷の発祥はオランダ」という説が流布したこともあったが、現在では科学的に否定されているそうである。
※現在の出版においては、書籍の最終ページなどに「奥付け」という形で著者・発行者・印刷者・印刷年などを明記することが慣例となっているが、グーテンベルクの時代には、この慣例(あるいは法制)はなかったので、「インキュナブラ」と総称されるこの時代の書籍群は、現在においてもその出版当時の状況などについて研究が進められているそうである。
印刷技術の発明者をめぐって
『グーテンベルクが印刷事業では成功しなかったことから、その名前は忘れられ、ヨハン・フストとペーター・シェッファーが印刷術の創始者と考えられたこともあったが、ペーター・シェッファーの息子ヨハンは自ら印刷したリヴィウスの『ローマ史』の献呈の辞に印刷術の発明者はシェッファーではなくグーテンベルクであることを明記している。』
他に、各国歴史家の我田引水の論によって、技術史の事実が捻じ曲げられてしまう例もあり、「活字印刷の発祥はオランダ」という説が流布したこともあったが、現在では科学的に否定されているそうである。
※現在の出版においては、書籍の最終ページなどに「奥付け」という形で著者・発行者・印刷者・印刷年などを明記することが慣例となっているが、グーテンベルクの時代には、この慣例(あるいは法制)はなかったので、「インキュナブラ」と総称されるこの時代の書籍群は、現在においてもその出版当時の状況などについて研究が進められているそうである。