(3/5)『グーテンベルクの影響 』:【補足】活字印刷「世界初」諸説【3】(全5回)

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▲『教育用画像素材集 - 印刷機の発明』より。▲
http://www2.edu.ipa.go.jp/gz2/u1print/u1c/u1ca/IPA-pri150.htm

【3】グーテンベルクの影響


グーテンベルクが発明した活版印刷技術は急速に普及し、ニュースや書籍の流通速度を劇的に速めた。印刷技術はルネサンスの拡大につながり、ひいては科学革命の土台を作ったとみなされる。またギリシャやローマの古典書が大量に出版され出回った。』

現在のインターネットの時代でも「玉石混交の情報の嵐」という現象は起こっているが、グーテンベルクの時代においても、様々な「真理」と「迷信」との玉石混交が起こっていたに違いない。

封建諸侯の乱立抗争、十字軍による商業の発展・イスラム文物との交流、大航海時代の「発見」や、ルネサンス期から産業革命を産み出す原動力としての科学の進歩(科学革命)は、ひとつにはこの『出版革命』---手書き・木版・少量出版から活字・大量出版への変化---による情報革命が巨大な力を発揮したといえると思う。

●現在月臣は「次のカード」の制作を進めているが、「彼」とその周囲の人物たちは、13世紀末に書かれた『東方見聞録(Description of the world)』の手書き写本や、活字印刷本に深く親しんだのではないかと思う。