【原子炉いろいろ】(3/3)

[メモ]【原子炉いろいろ】(3/3)
 
セーラームーンはさておき・・・^皿^;

もともとの燃料と比べて、なんとっっ!!、発電後の燃料の方が多くなってしまうので「高速炉」は、ほとんど「増殖炉」と、同義である。ただし、厳密に言えば、軽水炉の中でも多少のプルトニウムは発生するので単に「増殖炉」と言うと、軽水炉まで含むこともあるようである。
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福井県敦賀市の半島のはずれにポツンとたたずむ高速増殖炉もんじゅ
 
 
プルトニウムを発生するため、やはり(いろんな意味で)扱いに注意の必要な高速増殖炉だが、代表的なものは福井県敦賀市にある「もんじゅ」である。冷却材の種類によっても違うが、「もんじゅ」の場合は、冷却用のナトリウムが漏れて火事になったので、世間を騒がせた。
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また、今年2010年3月には、ビル・ゲイツの出資する「テラパワー社」と「東芝」とが共同で技術協力に向けた検討を始めたと報道された「CANDLE炉(進行波炉)」も、高速増殖炉の一種である。

ちなみに、これら「高速炉」に対し、軽水・重水・黒鉛などで高速中性子を減速させてから反応を行うタイプの炉を「熱中性子炉」と言う。

■資源の有効活用、厳しい国際社会における国家の発展・維持、また、核兵器として利用できる高濃縮ウランやプルトニウムなどの扱い方、更に、放射性廃棄物の処分方法など、議論すべき話題は多いが、原子力によって生み出される莫大なエネルギーを、貧しい人々が生き残ってゆくための力とすることができたとすれば、それは人間にとって幸いなのだろう。

ただし、歴史上、温暖化による生産力の上昇や、エネルギー革命による人口増加が、かえって「(-)マイナスのエネルギー」 ----- 資源を奪い合うための多くの流血や、人間の感情の中でも特に拭い去り難い悲しみ・憎しみなどの負の感情を生み出してしまったという一面をも考慮するならば、この「素晴らしい技術」について、諸手を挙げて喜ぶことはできないのだと思う。
 
「(+)の面:にぎみたま」と「(-)の面:あらみたま」とを兼ね備える、『諸刃の剣(もろはのつるぎ)』なのだということを忘れてはならない。
 
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【原子炉いろいろ】
[全3回]
 
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